藤原智美『文は一行目から書かなくていい』で学んだタイトル術

こんにちは。連想は得意ですか?野村です。

連想力って、普段から鍛えないと衰えるそうですよ。なんとか養いたいもんです。
いや、それ以前に、記憶を引き出すスピードを取り戻すことの方が切実だな。
人の名前とか、すぐ出てこなくなってきた。

文章指南書は読みやすい!

ここ数週間のマイブームは「文章指南書」。立て続けに図書館で借りてます。

本業のライターによる文章指南って、経験に基づいているだけに、生き生きとしたエッセイとしても堪能できるのですよ。
そしてなによりも、読みやすい!
丹精込めて伝わりやすい言葉で執筆してくれている。そうしないと説得力に欠けるってもんです。
ともかく、本文がそのまま文章のお手本になる。
これはもう、読まないわけにはいかない。

で、今回紹介するのは、藤原智美『文は一行目から書かなくていい 検索、コピペ時代の文章術』。

著者は芥川賞作家です。
フリーライターとしての経歴も持っているため、小説にとどまらず文章一般についてのノウハウ、心得、発想法などについて説明されてます。

タイトルに悩んだとき

特に印象的だったのが「タイトルに悩んだとき」。
よいタイトルが思いつかない場合、いったん本文から離れるようアドバイスしているのですよ。

あなたの文章にちりばめられた言葉は、この世界に存在する言葉のほんの一部にすぎません。そのほんの一部の狭い中から、タイトルを発想する必要はないのです。タイトルは本文の文章とは別のところにあることも多いからです。

(藤原智美『文は一行目から書かなくていい』プレジデント社 より)

いったん本文から離れ、連想できる単語やフレーズを何十も列挙し、その中から発想するそうです。
そして、これといったものが浮かんだら、本文の方をすり合わせる。なるほど!

自分の文章は「狭い世界」

ただ、この方法はネット媒体の文章のタイトルとは相性がよくないのかも知れない。
なにせネット文章は、検索され、クリックされることが最優先。
タイトルに(検索されることを想定した)キーワードを埋め込んだ上で、文章全体を表現するものであるべきです。

それでも「いったん本文を離れる」という方法は随所に応用できるはず。
たとえば、文章に詰まったとき、内容に幅を持たせたいとき、見出しのつけ方に悩んだとき、などなど。
本文を閉じ、連想を重ね、そこからの発想を本文にプレイバックする。
ほんの少しであれ、文章の世界が広がることが期待できます。

「自分の文章」というのは所詮「狭い世界」。そんな謙虚さも大切にしたい。

てなわけで今回はこれにて。

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枕は高いほうがいい。高いほうが本を読みやすいのですよ。なので広めのタオルケットを何重にも折りたたんでその上に枕を載せてその上に頭を載せてたりする。