こんにちは。情けをかけてますか?野村です。
この「情け」という言葉、なんとなく見下しているイメージがあって、あんまり好きじゃなかったのですよ。
でも、必ずしもそうじゃない模様。何でも調べてみるもんですな。
はい。本題です。
恥ずかしながら今頃になって「情けは人のためならず」という言葉の意味を知りました。
ずっと「情けをかけると、その人のためにならない」だと思ってた。
でも実際は「情けをかけると、まわりまわって自分のためになる」という意味なのだそうな。利己的ですな。
何かこう、「自分のためになるんだから、アレもコレもやれ」と言われてるようで窮屈。
自分のためだろうが人のためだろうが、好きにさせて欲しいもんです。
利己的って、別に悪いことじゃないのは分かってます。
やっぱ、あらゆる行動の原理みたいなものだったりするんだろうか?
そんなことを考えてるうちに『星の王子さま』を再度読み返そうと思い立ちました。
もしや王子が花にかけてきた情けも利己的な理由なのでは?と不安になったのですよ。
そして目が止まったのは、王子が5番目に訪れた星の場面。点灯係のエピソード。
王子がこの星をあとにするとき、こうつぶやきます。
あの人は、ほかのみんなに馬鹿にされるんだろうな。(中略)でもぼくには、あのひとだけはこっけいに思えなかった。それはきっと、あの人が自分以外のもののことを気にかけていたからなんだ。
(サン=テグジュペリ『ちいさな王子』野崎歓訳 光文社 より)
おそらく王子は点灯係と自分とを重ねている。
そう思うと、なんかこう、斜に構えた読み方をしていたのが恥ずかしくなってきた。
なので気を入れなおしてそのまま通読しましたよ。
何度読んでもいいもんです。んでは今回はこれにて。