中崎タツヤ『もたない男』を読みました

こんにちは。コダワリを持ってますか?野村です。

僕のコダワリは、料理にソースや醤油をかけないこと。
コロッケも冷奴も素のまま食べます。おいしいです。

中崎タツヤ『もたない男』

『じみへん』って2015年に連載終了してたんですね。知らなかった。
ご存知ですか?ビッグコミックスピリッツに掲載されていたマンガです。25年以上連載してたそうですよ。
その作者、中崎タツヤ氏のエッセイ『もたない男』(新潮文庫)を読みました。

以前、この記事↓で紹介した『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』(佐々木典士 ワニブックス)という本の中で触れられていたので興味を持ったのですよ。

文字だけ画面の日々
野村です。3ヶ月ほどの間、自宅のパソコンを極端に機能制限して使ってました。画像を一切表示できなくしたのです。cuiっていうやつです。そのときのことを書いてみます。

無駄は徹底的に排除する

とにかく中崎氏は「モノを持たない人」。それだけではなく「捨て急ぐ人」。
モノに留まらず、必要のない「部分」まで捨ててしまう。

たとえば、ボールペンのキャップにあるクリップ。
「ボールペンを胸ポケットに刺さない」という理由からカッターで削り捨てるのですよ。

ボールペンのエピソードは他にもあります。
インクが減るごとに、インクが残っている地点でボールペンを裁断してしまうとのこと。
徹底的に無駄を排除する姿勢は、なんだか凄みがある。

啓発してない

あと、感心したのは、中崎氏は自分の主義を読者に奨めていないこと。

『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』は、最低限のモノしか持たない生活を啓発する本だったけど、本書にそういった意図はないです。
「捨てる」を切り口に、自身の半生を振り返っている感じ。
ありがちな変人自慢に陥いることなく、漫画家らしいエンターテインメント精神あふれるエッセイ集に仕上がってます。

捨て急ぎの一環か?

僕もあんまりモノを持ってません。
前回の引っ越しの際、ほとんど捨ててしまったから。
今の生活に入り、パソコンと図書館があれば有意義に過ごせることを知り、気が付けば「買わない習慣」が身についた次第。

モノを持たない人たちの考えや行動は書籍やネットで参考にさせてもらってます。
でも、とてもじゃないけど中崎氏の姿勢はマネできないですよ。

あと、本書を読んだ後に調べて知ったのだけど、中崎氏は還暦を機に断筆したとのこと。
これも彼の「捨て急ぎ」の一環なのかも。徹底してますね。
なんかもったいない。そして羨ましい。

んでは、今回はこれにて。

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枕は高いほうがいい。高いほうが本を読みやすいのですよ。なので広めのタオルケットを何重にも折りたたんでその上に枕を載せてその上に頭を載せてたりする。